2016年10月24日

恒大6連覇/ACL出場チーム決定/天津権健昇格など

■広州恒大6連覇達成
第28節、広州恒大はマルチェロ・リッピ(Marcelo Lippi)代表監督が見守る中、ホームで延辺富徳と1-1でドロー。 
前日に2位江蘇蘇寧が引分ていたため勝ち点差7に広がっており、このドローで6連覇が決定した。2011年の昇格以来、「恒大王朝」はどこまで続くだろう。
666666666666666666.jpg
・雑感
ACLでの早期敗退で日程的に例年より余裕ができた点、他ライバルがこけて早い段階で独走状態になった点もあり、例年以上に「余裕」の優勝の印象強い。
内情は守備陣中心に負傷者相次いだが、控えにも代表クラスが揃う選手層の厚さと、パウリーニョ・グラル・鄭智といった中軸がフル稼働しチームを支えた印象。
個人的にMVPはパウリーニョ(Paulinho)、PA内で相手攻撃を潰したと思えば、次のシーンでは相手PA内に飛び出てゴールを決める。攻守に圧倒的存在感示したBoxToBoxMFは今季リーグ戦7得点挙げた以上の存在感。
今夏からはブラジル代表に復帰しスタメンに定着、これだけの実力者が中国にいて申し訳ないと思うくらい。
逆にいえばフル稼働している彼の離脱時はとても不安

・今後
来期は7連覇はさることながら、ACL優勝がノルマか。過去にも1年おきに優勝しており、来年はその周期にあたるが。
あと気になるのは監督人事だったが、就任内定していたリッピを代表に「献上」したこともあり、スコラーリ(Luis Felipe Scolari)監督の留任が濃厚。
優勝したとはいえACLでの早期敗退=ジャクソンマルティネスの起用方法など一部選手への固執=怪我人続出、若手選手の出番が無く伸び悩み・・・といった批判があるが。
今後の課題は世代交代、"全華班"(=外国人からの脱却、国産化)などあるが・・
革新が苦手?なスコラーリ監督がどう対処するのか気になる。

■ACL出場は江蘇、申花、上港
前述の通り優勝争いは早い段階で独走状態になったため、むしろACL出場を争う2〜4位争いに焦点があたった。
冬の"爆買い"で賑わせた江蘇蘇寧は、ティシェイラが徐々にフィットし、後半戦から加入したコロンビア代表FWロジャー・マルティネス(Roger Martinez)がヒット、2012年以来の2位&カップ戦でも決勝進出し恒大と争う。
リーグの1位、2位がカップ戦でも決勝争うため、リーグ3位、4位がACL出場権獲得することに。そこに上海の両雄が納まった。

注目は2011年以来出場権獲得の申花、エースのデンバ・バ(DembaBa)が既報の通り重傷で今季後半を棒に振ったが、代役務めたマルティンス(Obafemi Martins)、主将のモレーノ(Gio Moreno)、代表入り期待される曹赟定(Cao Yunding)らの活躍で3位を維持している。
率いるのは名将マンサーノ(Gregorio Manzano)北京国安時代にも決勝トーナメント進出しており、申花でも躍進を期待。

■2部優勝は天津権健

2部(中甲)は全日程を終了。最終節時点で1位〜3位が同じ勝ち点で並ぶ大混戦だった。

金満化した天津権健(Tianjin Quanjian)が前評判どおり優勝&昇格。とはいえ道のりは平坦でなかった。
開幕時に元ブラジル代表監督ルシェンブルゴ&同胞のルイス・ファビアーノ(元セビージャ、サンパウロ)、ジャジソン(元シャフタール)、ジェオヴァニオ(元サントス)とブラジル代表級3名+孫可、趙旭日、張鷺の中国代表経験者、張修維ら欧州にいた若手を補強
。補強金額は5億人民元(約76億円)と言われる。
序盤は快調だったが、折返しに差し掛かり7戦未勝利で一時11位まで転落した。ここでクラブはルシェンブルゴを更迭し、後任にはまさかのファビオ・カンナバーロ。知名度は劣らぬも監督としての経験実績は?だったが、元バロンドーラーは就任後14勝1分3敗と建て直し、最終節の勝利で優勝&昇格を決めた。
发.jpg
2位昇格は貴州智誠(Guizhou Zhicheng)
「貴州」といえば、2013、2014ACL出場しFAカップも制した貴州人和を思い浮かべるかもしれない。その人和も2部降格し、北京へ移転。「じゃない方」が昇格するとは、誰も予想しなかった。
最多得点は11ゴールのマゾーラ(Mazola)、そう元浦和レッズのブラジル人FWでありエース格。
ナイジェリア出身の香港代表CB法圖斯(Festus Baise)以外、フル代表経験者不在の平民集団。
過去の実績も無く、財政的に恵まれてるわけでもなく、有名選手がいるわけでもないが、監督の黎兵(Li Bing)の元、無名集団がまさかの昇格を果たした。

中国メディアで最も注目されたのは選手でなく、26歳の文筱婷オーナー。英国留学経験あり、
親会社である恒豊地産集団の宣伝部長、そこから「美女オーナー」に。彼女が何か「持ってる」のかも
oenrt.jpgopwner2.jpg

2部得点王は前述天津権健のルイス・ファビアーノ(22)、2010W杯でブラジルの9番背負ったベテランは健在だった。
一方で得点ランク上位は外国人が独占し、中国人最多は孫可の8点。中超(1部)より外国人枠が少なく、中国人選手の質が劣る分外国人の実力が成績にイコールする確立が高い。各クラブのFW、CBが外国人選手で固められているのは1部と同様。
ただ各チーム「長期的チーム作り」している余裕がなく、マネーゲームが年々高騰している状況。いつまで続くのだろうか

そういった点からも、冒頭の広州恒大の「世代交代」「国産化」に期待したいところ。
最強チームであり、現在のマネーゲームのきっかけを作った彼らの変化を期待したい。


posted by ZZ at 10:44| Comment(0) | 中超リーグ・ACL | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

マルチェロ・リッピ 中国代表監督就任

2016年10月22日、中国サッカー協会は代表監督にイタリア人のマルチェロ・リッピ(Marcelo Lippi)の就任を発表。
11月15日のホーム、カタール戦(昆明)から指揮をとる見込み。契約期間は2019年1月まで
年俸はコーチ陣含めて1550万ユーロとのこと。モウリーニョやグアルディオラを抜き監督として世界最高額と報じられる。
lippiall.jpg
説明不要の国際的名将。史上初めてクラブ、代表で世界一を獲得した「銀狐」は2012年ー2014年広州恒大でリーグ3連覇&ACL優勝。ウズベキスタン戦後に高洪波前監督が辞任後、後任候補として彼が切望されたのは当然ながら、過去に代表監督を否定していた点、来季広州恒大監督への復帰合意していた点、68歳という高齢や高額年俸といった要因で「無理だろうな・・」と思われた。
しかし就任に至った理由は、「政府の介入」「広州恒大の譲歩」と言われる。前者は具体的内容や証憑はまだ無いが、諸々鑑みて可能性はかなり高い。

また退任後も関係続けていた広州恒大が「国家利益」を優先し譲歩した。(年俸を一部負担しているとの報道も)流石に恒大もビジネスであり、字面通り受け入れるべきかわからないが、純粋に評価したい。
8月時点でリッピと結んでいた契約を解消したことを発表。(=報道通り、夏の時点でリッピと来期の監督就任契約結んでいたことが確定)

リッピは香港経由で広州入りし、発表を行った。広州恒大の優勝決まるリーグ戦の観戦が大きな理由だろうが、本来なら首都で協会本部ある北京で行うべきことを広州で行った点は、恒大の影響は否めない。

現代表はリッピが恒大時代に指導した選手が数多くいる。キャプテン馮瀟霆筆頭に、張琳芃、郜林、黄博文、曽誠、李学鵬、、
その点は大きなアドバンテージ。一ファンとしてお金や裏事情を抜きに考えて、「望外」のニュース。
最終予選4試合で勝ち点1と本大会出場権は絶望的な事態にあるが、嫌が応にも期待せざるを得ない。
逆に言えば、リッピでもダメならもう手の施しようが・・というネガティブなことは考えないでおこう。
posted by ZZ at 00:43| Comment(3) | ナショナルチーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月13日

W杯最終予選3&4 痛恨の連敗&高洪波辞任 

W杯最終予選第3戦、ホームでシリア戦。同組で最も組し易いとされた相手だが、GK顧超の判断ミスで失点し0-1で敗戦。
第4戦、アウェーでウズベキスタン戦。昨年アジアカップでの勝利の再現を期待されたが0-2で敗戦。スコア以上に一方的に圧倒された惨めな敗戦。
試合後、監督高洪波(GaoHongbo)は辞任表明と感謝の言葉を述べて記者会見を早々切上げた。

4戦終えてわずか勝ち点1、W杯出場はおろかまず最下位から脱せねばという状況。
2次予選では香港に2分、他国の取りこぼしでギリギリ最終予選に進出できた身分で、力関係的にも下位に沈むのは致し方ない。だが高洪波の不可解なほど消極的采配もあり、結果以上に内容は中国のファンを辟易させるもので、辞任は致し方ないか。

・守備的戦術
韓国、イラン相手の5バックはまだ理解できたが、ホームでシリア相手にも後半から5バック気味に戦った。
ウズベク戦も4バックスタートながら、前半早々に姜至鵬(JiangZhipeng)をサイドハーフで投入。姜至鵬・張呈棟(ZhangChengdong)と本来サイドバックの2名をサイドハーフ起用した。
それで守備が安定すればよいが、結果はシリアにも何度も崩され、ウズベキスタンに至っては前半シュート0本、試合通じて2−19と目を覆う惨敗。
守れないばかりか、当然ながら攻撃も組み立てられず、前線の武磊(WuLei)の孤軍奮闘が空しく映った。

・任航
選手選考に賛否はつきものだが、任航(RenHang)について支持する声は皆無。
ペラン時代から主力だったが、前所属の江蘇蘇寧と契約延長拒否したため、キャプテン&代表主力が6月から試合・トレーニングから締め出された。しかし高洪波は任航を信頼し、最終予選4試合全試合にフル起用した。6月以降の任航は「W杯最終予選」しか試合に出ていない。
パフォーマンスは・・韓国戦でオウンゴール除く2失点は全て任航のマークミス。シリア戦の失点もAlMawabのマークを外し、失点への責任は重大。戦犯の評価は免れない。

高洪波は、ホームでシリアに0−1の状況でも任航含めDF5人を1人も外さず、中盤は省略され、無作為に4人FW並べて、座して死を迎えた。かといって5人残ったDFは簡単にシリアに切り裂かれピンチを招いた。
ウズベキスタン戦では張琳芃(ZhangLinpeng)の出場停止で、任航と代表復帰の杜威(DuWei)が起用。多くの優秀で有望なCBを選出せず、4ヶ月クラブで出場していない戦犯&約3年代表離れていた34歳を起用せざるを得ない謎な状況に陥った。
結果、杜威のクリアミスが相手に渡り、ウズベクの先制点を導いてしまった。

15年ぶりの最終予選に導いた功績は皆が感謝している。しかし最終予選4試合での采配は失望につきる。
次戦は1ヵ月後(vsカタール)上海申花監督のマンサーノらが後任に噂されるが、現時点で確定的情報はない。

--------------------------------------------------------
ウズベクに敗戦&辞任発表の翌日、チャーター機で帰国した選手団とは別に
西安駅で高洪波が目撃された。W杯予選真っ只中の代表監督は、一人で一般客に混じって改札にならび高速鉄道に乗った。
寂しさも感じるが、どこか解放感を感じた。

10/6 中国0-1シリア AlMawab53
12顧超-2任航-5張琳芃-6馮瀟霆-10張稀哲-11蒿俊閔-13趙明剣-16黄博文(46'4姜至鵬)-18郜林-21于海(64'9楊旭)-22張玉寧(57'7武磊)
1IbrahimAlma-2AhmedAlSaleh-3MoayadAlAjan-5OmroAlMidani-7OmarKharbin(79'10AbdulRazakAlHussein)9MahmoudAlMawas-13YousefKalfa(68'6AmroJenyat)-14TamerHajMohamd-15AlaaAlShbbli-19RafatMohtadi(49'12AhmadAldouni)-20KhaledMobayed

10/12 ウズベキスタン2-0中国 Bikmaev'50 Shukurov'85
Uzbekistan:21Lobanov-2Krimets-4Bikmaev(64'18Shukurov)-7Khaydarov-8Djeparov-9Ahmedov(81'17Masharipov)-11Sergeev-13Khashimov-19Denisov-20Tukhtakhujaev-23Shomurodov(91'10Rashidov)
1楊智-5杜威-6馮瀟霆-2任航-11蒿俊閔-13趙明剣-8蔡慧康-14孫可(18'4姜至鵬、54'9張玉寧)-16張呈棟-19姜寧(69'16黄博文)-7武磊


posted by ZZ at 18:03| Comment(10) | ナショナルチーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする